Linkin Park - Meteora | NOTRE MUSIQUE

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Elle est retrouvee.
Quoi? - L'Eternitee.
C'est la mer alleee
Avec le soleil.

Linkin Parkリンキン・パークの2003年のアルバム。
LA出身の5人組であるリンキン・パークのデビューは2000年、デビュー・アルバムの"Hybrid Theory"がビルボード初登場16位を記録。新人バンドとしては異例の1500万枚を超えるメガ・ヒットを記録し、発売から1ヶ月足らずでゴールド・ディスクに輝くなど型破りな記録を打ち立てた。その続編であるリミックス・アルバムである"Reanimation"も大ヒットし、瞬く間に2000年のロックシーンを代表するバンドにのし上がり、今ではベテランバンドとしての風格すら漂う大物バンドとなった。本作はそのリンキン・パークの最新のスタジオアルバムで、彼らの2枚目にあたるアルバム。今やロック全体の主流になりつつある彼らのメタルとヒップホップをミックスさせたサウンドは元はアンスラックスとパブリック・エナミーが行ったジョイント・コンサートに端を発しているらしい。
一度聴いただけですぐにわかるラウドなサウンドと完璧にコントロールされたサウンドミクスチャー能力は前作を遥かに上回り、この凄まじいクオリティーは星の数ほど現れたこのスタイルの他のバンドの追随を許さないものである。90年代のヘヴィ・ロックを完璧に身に着けた演奏力とあくまで白人的なアプローチでヒップホップを徹底的に解明し、ラウドなロックサウンドの中で再構築させたマイク・シノダのラッパーとしての実力、そしてチェスター・ベニントンの唯一無二の機械的な正確さを持ちながら生身のダイナミズムを感じさせるハイトーン・ボーカルとすべてが極めて高い水準で融合している。もはやミクスチャーというカテゴリを越えたひとつの音楽スタイルを築き上げたといって良いだろう。
なお、アルバムタイトルの"Meteora"とはギリシャで、岩山の上に修道院が散在するという神聖な場所のことらしい。長い歴史を持つその場所を時代を超越した普遍的なロックを作るという彼らの方向性にたとえている。プロデュースにはデビュー作と同様にドン・ギルモア、ミックスとアンディ・ウォレスという布陣で、彼らの強靭なサウンド力とメロディーの持つパワーを十二分に引き出している。基本的な路線こそこれまでとは変わっていないものの、そのスケールの拡大力は留まるところを知らない。エレクトロニックなサウンドの蔓延るミュージック・シーンにロックとはこうあるべきだとその革新的な音圧を叩きつけた彼らのサウンドは2000年代のロックを代表するサウンドであり、本作は現代アメリカのミュージックシーンを支える重要作であるといえるだろう。ファンの間で賛否両論を巻き起こしながらもセールス的には前作以上の反響を呼び、全米チャートNo.1を獲得、2004年現在で400万枚以上のセールスを記録している。